2014年10月21日火曜日

台湾視察の成果

今年6月に台湾に視察にいきました。
旧国営企業の台湾糖業と台南市政府教育局、私立光華高級中学(日本での高校)です。視察の際、教育局黄緒信副局長から交換留学の申し出であり、なんとか実現したいと思い色々と調べていると、台湾の年金支給額が一般的に月10,000~20,000円程度と低いことがわかりました。

高齢者がどうやって生活しているかというと、息子夫婦との同居もしくは子どもからの仕送りに頼っていて、息子夫婦は共働きでおじいちゃんおばあちゃんが孫の面倒を見る三世代同居が一般的です。年金支給額が低いことで、結果的に子どもの情操教育という観点では恵まれていますが、子どもがいないと成り立たない制度となっています。

2011年の台湾の合計特殊出生率は1.16で、日本の1.39と比べても低く、少子高齢化問題は日本以上に深刻です。また、年金制度が脆弱であることを考えると少しでも出生率を向上させることが台湾の社会保障制度維持の要であり、その出生率を低下させている最大の要因は『未婚率の上昇』にあると言われています。

財務省財務総合政策研究所の日本における未婚率の調査では、女性の社会進出と出産・育児の両立の難しさや、女性が家事・育児の大半を担っていることなどが未婚率上昇の大きな要因とされています。もしそれが本当ならば、三世代同居で育児の問題が解消されており、また外食習慣がある台湾の未婚率が上昇している原因は何か?財務省の調査報告に疑問が残りました。

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